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レポート
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2025年3月7日(金)創成科学研究棟大会議室にて、今年度末で定年を迎えられる玉置信之先生(スマート分子材料研究分野)の最終講義が会場とオンライン配信のハイブリッド形式で開催されました。対面・オンラインを合わせて約50名が参加しました。
玉置先生は教授として2008年に電子科学研究所に着任されました。その後、光応答性液晶、光駆動分子機械の合成、物理的作用による分子キラリティーの誘起など“スマート分子”をキーワードに様々な研究に取り組まれ、米国化学会誌やアドバンスド・マテリアルズなどの有力科学誌に多くの業績を残されました。さらには、多くの留学生を博士学生として受け入れるなど、長年にわたり北海道大学の教育にも貢献されてきました。

本講演では、「スマート分子を目指して」と題して、玉置先生が有機光化学を志すきっかけとなった学生時代の授業のお話に始まり、民間企業を辞めて博士号取得を目指すきっかけや、のちの生体分子の光駆動研究に繋がる産業技術総合研究所時代の分野融合シンポジウムのエピソードなど、研究者人生におけるターニングポイントをご紹介いただきました。さらには、著名な海外研究者との長年にわたる交流や今年度に発表された最新の研究成果まで、幅広くお話しいただきました。最後には、これまで関わってきた方々への感謝とともに「(研究を)十分楽しんだ」という言葉で講演を締めくくられました。
