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北海道大学中央キャンパス総合研究棟2号館4階205号室

研究概要research

脳高次中枢と学習についての研究

 昆虫の脳内にはキノコ体とよばれる多数の小さな内在性ニューロンから構成される高次ニューロパイルがあります。この領域は多種感覚連合中枢として、学習・記憶、選択的注意などの脳高次機能に関わります。我々は脳のサイズが大きく、個々のニューロンの同定の容易なゴキブリを用いてこれらの問題に取り組んでいます。

 我々はキノコ体の機能を抑制的に制御するGABA作動性巨大介在ニューロン(図1)が、脳の片半球に4個ずつあり、各ニューロンの生理・形態学的特徴が異なることなどを明らかにしてきました。これらのニューロンは長時間の細胞内記録が可能であるため(図2)、キノコ体の具体的な機能を探るためのモデルニューロンとなります。また、ゴキブリの触角に特定の匂いを嗅がせてから触角あるいは口器に報酬(砂糖水)をつけることで、匂いだけで唾液の分泌がおこる、いわゆるパブロフ型の条件づけが成立すること、行動薬理実験からこの学習の座がキノコ体であることも水波教授らとの共同研究により明らかにしました。
実験成果の紹介はこちら↓
「頭を冷やす神経」がゴキブリにもあった!
昆虫の嗅覚中枢には並列的な情報処理経路がある


















図1.脳のキノコ体を支配する
   巨大抑制性ニューロン

図2.抑制性ニューロン単一の細胞内記録。下のトレースは匂い刺激。(クリックで拡大)


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(Prof. Giovanni Galizia)