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超解像蛍光イメージングによる珪藻のバイオミネラリゼーション解析へ向けて

掲載日:
講演会

下記の日時に電子研講演会を開催致します。多数の方々が御参加下さいますよう御案内申し上げます。


日時 平成24年9月27日(木)14:00 – 15:00
会場 北海道大学電子科学研究所・セミナー室2 (札幌市北区北20条西10丁目)
演題 超解像蛍光イメージングによる珪藻のバイオミネラリゼーション解析へ向けて
講師 堀田 純一 先生(山形大学大学院理工学研究科・准教授、JSTさきがけ研究者)

講演要旨 :

光学顕微鏡は、生物学、物理学をはじめとする数多くの分野において、簡便かつ非破壊・非接触に微細構造を観察するための基盤技術として広く使われている。近年、Stimulated Emission Depletion(STED)顕微鏡、Photoactivated Localization Microscopy(PALM) 、Stochastic Optical Reconstruction Microscopy(STORM)等の超解像蛍光顕微鏡の登場により、従来存在した「光の回折限界の壁」を遥かに超える空間分解能を比較的容易に実現することが可能となってきた。一方、単細胞の光合成生物である珪藻は、海洋の生態系において一次生産者としても非常に重要な役割を果たしているとともに、繊細かつ美しいガラス質の被殻を持つことから、その微細構造を活用して顕微鏡の分解能評価等にも古くから利用されてきた。珪藻の特徴であるシリカ被殻形成は、珪酸沈着小胞におけるバイオミネラリゼーションによる。我々は、珪藻のバイオミネラリゼーションを超解像蛍光顕微鏡によるナノイメージングにより解析し、さらには新しいナノ構造形成手法として応用したいと考えている。しかしながら、珪藻の超解像蛍光顕微鏡観察では、珪藻が光合成生物であるために光合成色素(クロロフィル等)による強い自家蛍光に起因する困難な問題が伴う。本講演では、超解像蛍光顕微鏡研究の状況について概説するとともに、珪藻の超解像蛍光顕微鏡観察における問題点を挙げ、我々が考えている解決策と今後の展望等について述べる。

連絡先:北海道大学 電子科学研究所 光システム物理研究分野
藤原英樹、笹木敬司(内線9395)
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