掲載日:
講演会
日時 | 2016年1月15日(金) 16:30–18:00 |
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場所 |
電子科学研究所 中央キャンパス総合研究棟2号館 5F北側講義室(北12条西7丁目) |
講演者 | 李 聖林 |
所属等 | 広島大学大学院理学研究科 |
タイトル | パターン形成におけるPhase-field法の新たな応用: 理論と実験、遺伝子操作を使わない細胞機能制御を目指して |
概要 |
Phase-field法は複雑な界面ダイナミクスを記述する手法として主に材料工学で用いられてきた。しかし、近年、細胞分裂や細胞接着を記述するモデル化への応用や細胞の形を用意に記述する手法として、生命科学においてもその応用の幅を広げつつある。 本講演では、Multi-phase-field法を基本にして、パターン形成問題を本格的に考察した全く新しい応用例を二つ紹介する。前半では、細胞核内の染色体が作り出す動的パターン形成への応用を紹介し、後半では、多細胞(細胞組織)において細胞の構造を取り入れた上で細胞内分子の動態を記述できる新しいモデル化を紹介し、側方抑制に基づくパターン形成問題を新しい観点から再考察する。 これらの研究は、理論を出発点とした実験との融合を通じて、数理から新たな細胞機能制御理論を創出する事を目指すものである。1つ目の研究については、実際、実験との融合研究が進んでおり、その内容についても少し紹介する。2つ目の研究では、一様な状態から非一様化を生み出す新たな仕組みを提案、細胞運命決定機構における新たな可能性について議論する。 |
主催 | 附属社会創造数学センター |
連絡先 |
北海道大学電子科学研究所 附属社会創造数学研究センター 人間数理研究分野 長山 雅晴 内線: 3357 nagayama@es.hokudai.ac.jp |