掲載日:
講演会
開催日:
日時 | 平成29年1月17日(火) 16:30 – (1時間程度) |
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場所 | 北海道大学 創成科学研究棟 セミナー室A |
講演者 | 佐野 健一 先生 |
所属等 | 日本工業大学 創造システム工学科 教授 |
タイトル | 生物と化学物質の相互作用に学ぶ分子情報生命科学 |
概要 |
先史時代から始まる生物と人工材料、すなわち化学物質の相互作用の歴史は、極めて短いにも関わらず、多くの生物に多大な影響を与えてきた。我々は、この生物と材料との相互作用を生命現象の視点に立って学び、機能性材料の創製と細胞との相互作用を生命科学にフィードバックする手法によって研究を進めている。 アスベストやカーボンナノチューブは、肺脾腫の原因となる長期毒性を有することが知られている。Fiber toxicologyと呼ばれるこの長期毒性は、これらの材料が極めて高い細胞透過性を有し、かつ細胞内で代謝されることがないことに起因する。我々は、アスベストやカーボンナノチューブの持つ高い細胞透過性の源が、分子の剛直性・構造異方性であると考え、長期毒性を回避するため生分解性を備えるタンパク質を材料とする剛直で異方性の高い細胞内薬物送達担体の開発を進めている。その結果、CCPC 140と名付けた人工タンパク質担体は、既知の細胞透過性ペプチドと比べ、100〜1000倍の細胞透過能を示した。今回、このCCPC 140の剛直構造安定化機構の解析から見えてきたα-helical coiled-coil構造安定化機構について紹介する。 |
主催 | 北海道大学電子科学研究所 学術交流委員会 |
共催 | 物質・デバイス共同研究拠点、高分子学会北海道支部 |
連絡先 |
電子科学研究所 生体分子デバイス研究分野 三友・新倉・居城 (内線9344) E-mail: mitomo@poly.es.hokudai.ac.jp |