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哺乳類型大脳皮質構造の進化に寄与した発生プログラムの解明

掲載日:
講演会
開催日:
日時 平成30年4月19日(木) 10:00 – 11:00
場所 電子科学研究所 1階 セミナー室1 – 2
講演者 野村真 博士
所属等 京都府立医科大学・大学院神経発生生物学
タイトル 哺乳類型大脳皮質構造の進化に寄与した発生プログラムの解明
概要

大脳皮質は現存するすべての哺乳類において普遍的に存在する脳領域である。哺乳類大脳皮質は胎生期の細胞分裂によってその表面積を拡大し、かつ多種類の神経細胞から構成される6層構造を形成する。このような特徴的な脳構造が進化の過程でどのようにして獲得されたのかは未だ大きな謎に包まれている。哺乳類は爬虫類や鳥類の系統を含む羊膜類と呼ばれる動物群の一系統であり、すべての羊膜類は共通祖先から分岐したと予測されている。そこで我々は現存する様々な羊膜類の大脳皮質相同領域の発生過程を比較し、羊膜類に共通した発生プログラム、および哺乳類に特異的な発生プログラムの同定を行っている。今回は特に1)大脳皮質の神経幹・前駆細胞の増殖と分化に関わる転写因子Pax6の機能の保存性と多様性、2) 大脳皮質層構造の形成に必要な転写因子Ctip2とSatb2の発現制御機構の種特異性についての研究成果を報告する。こうした研究から、羊膜類の共通祖先で獲得されていたと推測される脳の発生機構、さらに哺乳類の大脳皮質構造の獲得に寄与したと考えられる細胞増殖と神経分化機構について議論したい。

主催 電子科学研究所学術交流委員会 ニコンイメージングセンター
共催 先端バイオイメージング支援プラットフォーム (ABiS)
連絡先 北海道大学 電子科学研究所 光細胞生理研究分野
榎木亮介
(011-706-9362)
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