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第84回北大MMCセミナー

掲載日:
講演会
開催日:
日時 2018年5月29日(火) 16:30-18:00 ※通常と曜日が異なります。
場所 電子科学研究所 中央キャンパス総合研究棟2号館 5F北側講義室(北12条西7丁目)
講演者
村田 光麻
Teruasa Murata
所属等
京都大学大学院医学研究科
Kyoto University
タイトル
生体マウス内における表皮角化細胞内カルシウムイオン濃度の挙動
概要

皮膚は種々の刺激から生体を保護すると同時に、水分を保持する為の重要なバリアである。その機能は主に、角化細胞が積み重なって構築する表皮が担い、特に最表層を覆う角層が重要である。しかし、角化細胞が、角層を構成する角層細胞に分化するメカニズムは、十分には解明されていない。数理モデル・培養細胞を用いた実験・皮膚の生理学的観察などの複数の手法から、表皮細胞内のカルシウムイオン濃度は、このメカニズムの重要な要素であると予想されてきたが、その生体内での挙動は不明であった。そこで我々は、カルシウムイオン濃度のマウス生体内イメージングを行った。その結果、表皮角化細胞が角層細胞への分化の直前の1時間程度、個々の細胞単位で、細胞内カルシウムイオン濃度を上昇させることを見出した。また、表皮の最下層の角化細胞は秒単位でカルシウムイオン濃度を上昇させ、3つの異なった時空間的なパターンを取ることも見出した。現在のところ、これらの現象の生理的な意義は不明であるが、表皮の恒常性維持メカニズムの解明の手がかりとなることが期待される。

主催 附属社会創造数学研究センター
連絡先 北海道大学電子科学研究所 附属社会創造数学研究センター 人間数理研究分野
長山 雅晴
内線: 3357 nagayama@es.hokudai.ac.jp
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