掲載日:
講演会
開催日:
日時 | 平成30年9月3日11:00 – 12:00 |
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場所 | 北海道大学 電子科学研究所(北キャンパス総合研究棟5号館) 1階 会議室 |
講演者 | 神原 陽一 |
所属 | 慶應義塾大学理工学部物理情報工学科 准教授 |
講演題目 | エネルギー材料としてのペロブスカイト型混合アニオン層状化合物(MALC) |
講演要旨 |
2008年の鉄系高温超伝導体の発見[1,2]は、結晶の単位胞に2種類以上の陰イオン(アニオン)がそれぞれの結晶学的サイトをとる層状化合物、混合(複合)アニオン層状化合物(Mixed Anion Layered Compounds, MALC)[3]に対する系統的な研究の成果である。その後、様々なMALCで新超伝導体が発見された[4]。 MALCの概念は、アニオンの組み合わせのみならず多様な分子構造を示す膨大な量の層状化合物を含む。 その一例であるペロブスカイト型(Perovskite–type)構造を分子構造として含むPerovskite–type MALCは、酸素欠陥量を変化させることで、新たな電子機能の発現が期待される化合物である。しかしながら、Perovskite–type MALCの電子磁気状態相図の作成には、複数の磁性遷移金属イオンの性質をそれぞれ独立で得る必要があり、元素択的な分析が要求される。 本講演では、高磁場領域での超伝導線材材料としての性能が期待されるPerovskite–type MALCの内、Sr2VFeAsO3–δ[5]の電子磁気状態相図の作成[6]を概説する。その後に、得られた電子磁気状態相図を利用することで作製されたPowder–In–Tube (PIT)型超伝導線材[7]と、高機能酸素発生反応(Oxygen evolution reaction: OER)電気触媒[8]の機能を紹介する。
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主催 | 北海道大学 電子科学研究所 学術交流委員会 |
共催 | 応用物理学会 北海道支部・エンレイソウの会・日本材料科学会 |
世話人 |
海住 英生(9349)、藤岡 正弥、西井 準治 光電子ナノ材料研究分野 |
備考 | ご案内【pdf】 |