掲載日:
講演会
開催日:
日時 | 2019年4月22日(月) 16:00 – 17:00 |
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会場 | 北海道大学 電子科学研究所(北キャンパス総合研究棟5号館)1階 会議室 |
講師 | 杉拓磨 博士 |
所属等 | 滋賀医科大学神経難病研究センター |
講演題目 | 個と集団の行動の物理から知性について考える |
要旨 |
我々ヒトを含め、生き物は外部環境の情報処理を通じて行動を変化させ、環境に適応する。さらに、それらは集団レベルになると1個体レベルでは見られない機能を発揮し、その知的な振る舞いは研究者だけでなく多くの人を魅了する。したがって動物の1個体レベルと集団レベルの行動を支配する普遍的な法則性を理解することは「知性とは何か?」という問いとも関連する興味深い課題である。 線虫C.エレガンスは温度や振動刺激などを記憶・学習し、行動を可塑的に変化させる。また、体長わずか1mmで、体が小さいことから、ミクロな1個体とマクロな集団レベルの行動を同時に観察可能である。そして分子神経遺伝学的手法により、数理モデルのパラメータを実験で自由に変えることが可能である。本研究者はこれらの特徴を活かし、古典的な行動遺伝学を利用した1個体レベルの解析と、バイオメカニクスやアクティブマター物理を利用した集団レベルの解析を行い、行動を支配する普遍則の理解を目指している。本セミナーでは、線虫C.エレガンスを用いた行動の物理から「知性とは何か?」に迫ることが可能かどうかも議論したい。 【参考文献】
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主催 |
電子科学研究所学術交流委員会 ニコンイメージングセンター |
共催 |
先端バイオイメージング支援プラットフォーム (ABiS) 新学術領域「Resonance Bio」 脳科学研究教育センター |
連絡先 |
北海道大学 電子科学研究所 光細胞生理研究分野 榎木亮介 電話:011-706-9367 |