掲載日:
講演会
開催日:
日時 | 2021年12月10日(金) 16:30 – 18:00 |
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場所 |
北海道大学 電子科学研究所 中央キャンパス総合研究棟2号館5階 講義室
※セミナーご出席の際は必ずマスクの着用をお願いします。
※体調のすぐれない方、当日自宅での検温で37.5℃以上または平熱+0.5℃以上の方は出席をご遠慮願います。 |
講演者 |
小山 健斗 KOYAMA, Kento |
所属等 |
北海道大学 大学院農学研究院 Hokkaido University |
タイトル |
細菌挙動のばらつきをどう数値化するか? : 実験,理論,シミュレーション
How to quantify variation of a bacterial population behavior? : Experiment, theory and simulation
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概要 |
食品の微生物学的な安全性を保証するために,決定論的な数理モデルを用いた細菌集団挙動の予測が行われている。決定論では103個以上の細菌からなる細菌集団の挙動を評価がほとんどである。一方,腸管出血性大腸菌やサルモネラなどの細菌は100個程度で食中毒を引き起こす可能性や100個未満の細菌数での食品汚染事例が報告されている。100個未満の細菌数の増殖・死滅を対象とした場合,細菌集団の平均挙動を予測する決定論モデルから逸脱する細菌挙動が多く見られる。100個未満の少ない細菌集団挙動に対応した確率論的な細菌挙動予測モデルが求められている。実験・理論・シミュレーションの3つの視点を組み合わせて,食中毒細菌挙動のばらつきを議論した研究はなかった。 本発表では,個々の細菌の増殖・死滅の確率に着目し,細菌集団の挙動を記述した研究について報告する。細菌集団挙動に見られる対数増殖期・対数死滅において,個々の細菌の増殖・死滅イベントが独立事象であると仮説を立てた。細菌数のばらつきや,細菌集団が全滅する時間の違いを実験・理論・シミュレーションによって示した。最後に,ベイズ統計を絡めて,今後のモデル構築について述べる。 |
連絡先 | 北海道大学 電子科学研究所 附属社会創造数学研究センター 人間数理研究分野 |
その他 | 北大MMCセミナー |