日時 | 2022年1月17日(月) 16:30 – 18:00 |
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場所 |
北海道大学 電子科学研究所 中央キャンパス総合研究棟2号館5階 講義室
※セミナーご出席の際は必ずマスクの着用をお願いします。 ※体調のすぐれない方、当日自宅での検温で37.5℃以上または平熱+0.5℃以上の方は出席をご遠慮願います。(ご入室の際にも検温をさせて頂きます。) ※換気のため一部窓を開けて開催します。必要に応じて上着・膝掛けなどをご用意ください。 |
講演者 |
高木 泉 TAKAGI, Izumi |
所属等 |
東北大学 名誉教授 Tohoku University |
タイトル |
受体ー配体反応に基づくパターン形成モデルの高次元定常解の存在と安定性
Stationary solutions of a model for pattern formation based on receptor-ligand dynamics in higher dimensional domains
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概要 |
Turing は拡散誘導不安定化(DDI)によるパターンの自発的形成を提唱したとされているようであるが,彼自身は,DDI はきっかけであって反応こそがパターンをつくると考えていた.計算機シミュレーションは,反応項を具体的に書き下せないと不可能だからである.その後,DDIを起こす反応拡散系がいくつか提唱されたが,概念的なものと実験に基づくものとがある. 一方,DDI がなくとも自発的にパターンが形成され得る.Sherratt 等はヒドラの頭部形成の機序を説明するため,受体 (receptor) と配体(ligand) との結合によって各細胞内に信号が伝わり,細胞の状態が変化するというモデルを提唱した.このモデルは空間変数に依存する項を含んでいるが,後に Marciniak-Czochra (2003, 2006) により係数がすべて定数であるようなモデルに発展させられた.空間一次元の場合の Marciniak-Czochra のモデルは,中山 (2015),Härtig (2017), Käthe (2020), Li (2017) 等によって厳密な解析がなされた. 本講演では,高次元空間の有界領域において斉次Neumann境界条件の下での非常数定常解の存在とその安定性について考察する.(赤木剛郎,張聰暉との共同研究に基づく.) |
連絡先 | 北海道大学 電子科学研究所 附属社会創造数学研究センター 人間数理研究分野 |
その他 | 北大MMCセミナー |
News & Events
第123回北大MMCセミナー
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講演会
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