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レポート
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2025年3月7日(金)創成科学研究棟大会議室にて、今年度末で定年を迎えられる中村貴義先生(ナノアセンブリ材料研究分野)の最終講義が開催され、会場には約120名もの参加者が詰めかけました。
中村先生は1994年に助教授として電子科学研究所に着任され、1997年に教授に昇任されました。機能性超分子構造を組み込んだ分子性誘電体、分子集合体ナノワイヤ、ナノ粒子集合構造の構築など、研究テーマは多岐にわたり、natureやnature姉妹誌などの有名誌に多くの論文を発表されてきました。さらに、学生やスタッフとして中村研に在籍した多くの研究者が各地の名門大学で活躍しており、“研究人材輩出のハブ”としても多大な貢献をされてきました。

本講演では、中村草田男の俳句から引用した「来し方行方」を題に掲げ、機能性超分子に関するお話を軸に若手研究者時代に東大物性研で行われていた勉強会や、ウェールズへの留学、さらにはその後の国際共同研究への発展についてご紹介いただきました。講義の終盤には話題はさらに広がり、源氏物語やChatGPTに言及しつつ日本語と思考について、さらには言語が科学に与える影響まで縦横無尽にお話しいただきました。
